公益社団法人 半田青年会議所

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理事長所信

第53代理事長 坂野 益也

坂野 益也

はじめに

私たちが暮らす知多半島は、美しい自然に恵まれ、歴史・産業・文化を育んできました。近世には酒・酢・味噌・たまりなどの醸造業が盛んで、これらの商品を自前で江戸に運ぶ尾州廻船と呼ばれる廻船集団を持っていました。主たる市場は名古屋ではなく、船で江戸へ運ばれ、江戸文化を支えた地域でもありました。また、祭をはじめとする地域の誇りとなる伝統文化の継承も盛んで、知多半島は今も昔も活気に溢れています。

しかしながら、近年では物質的には豊かで便利な社会になりましたが、その陰では利己主義が蔓延し、地域・社会に対しての無関心から他人に任せておけばよいという心が増長しています。そして、政治・経済・福祉・教育・治安などの社会問題や自然災害などの予測できない危機にも直面しております。また、日本国が抱える問題でもある少子高齢化の波が知多半島にも及んでおり、特に南の地域の少子高齢化が目立ちます。知多半島は地産地消の活発な地域でもあり、地域内で商売に携わる者が多いという特徴があり、人口が減れば、働く人が減り、また消費も減っていきます。そのことは企業にとっては市場の縮小となり、企業の力が低下すれば、地域活力も低下するという「負のスパイラル」が発生します。

そのような状況だからこそ、私たちが将来を見据えて行動していく人財となる必要があるのです。課題解決に向け、住民、自治体、各種団体、企業との連携を今以上に強化し、「自分たちのまちの課題を自分たちで解決する」ために理解者や協力者を増やし、住民主体の自立したまちづくりを推進することで、知多半島はより輝き続ける地域となっていくことでしょう。


夢や希望を持てる人財の育成

私は2児の父親です。昨年PTAの役員も務めさせていただきました。その経験の中で、各世代で青少年育成に関する様々な問題が顕在化しているのを感じました。核家族化が進み、子育て経験の継承や子育てを支える環境が大きく崩れてきています。また、共働き世帯の増加や働き方も多様化するなかで、依然として「子育ては母親の役割」とする意識が残っており、子育てに対する母親の負担の軽減がされないままの状況が、少子化を助長しているとも言われています。学校では授業時間の減少などの理由で体験・体感できる課外授業が減り、地域の魅力について十分に伝えきれていないのが現状です。知多半島は自然豊かで、歴史と伝統に培われた魅力溢れる地域です。子どもたちがその魅力を感じ、この地域に誇りを持てる人財として育っていくことが必要です。

子どもたちは、家庭では親を、学校では先生を、そして、地域では私たち大人を見て育ちます。私たちは、子どもを持つ親として、また地域の大人として、しっかり背中を見せられているかを自問自答し、子どもたちのために、今何をしなければならないのかを考え行動する必要があります。まずは、家庭・学校・地域と連携し、子どもたちの心豊かな人間性を育む活動を推進することで、青少年が健全な道を歩み続けることができる環境づくりを目指します。そして、今住んでいる地域に誇りを持てる人財が地域に残り、地域をより発展させていくために、未来を担う子どもたちが、夢や希望を持つことのできる活動に取り組んで参ります。


新たな価値を見いだすまちづくりへ

青年会議所は日本全国に存在し、多種多様な事業を行っております。半田青年会議所も例外ではなく、50年以上にわたり、地域に貢献する事業を行って参りました。そして2014年度には国際アカデミーを主幹し、知多半島に国際の機会を提供するとともに、この地域に強い影響を与えることができました。それらの事業から手がかりをいただき、知多半島の魅力と可能性、歴史ある半田青年会議所の事業を融合することで、相乗効果を生み、より地域に根ざした地域の未来のための事業を展開して参ります。

私は「まちづくり」は「ひとづくり」であると考えています。「地域に誇りを持てる人財」が一人でも多く育っていくことができれば、その人たちは「地域にとって誇れる人財」となるのです。そしてその人たちが、内外ともに誇れる地域を創っていく、これが私の考える「まちづくり」です。この流れができた時、知多半島の未来はより明るいものとなることでしょう。


未来に繋がる会員の拡大

2014年度、私は日本青年会議所の拡大委員会に出向しました。そして各地青年会議所を見て参りましたが、どの青年会議所でも会員の拡大は重要課題となっておりました。青年会議所の運動の輪をさらに拡げていくためにも、半田青年会議所が行う地域のための行動や姿勢を、地域の方々や入会候補者であるこの地域の青年経済人に見ていただき共感していただくことが必要であると考えます。

会員が40歳で卒業となる青年会議所の特性上、会員の拡大を行わなければ、この組織は衰退の一途を辿り消滅してしまいますし、会員の拡大が絶対的に必要な運動のひとつであることは充分に理解されていることと思います。豊かな感性を持った会員同士がともに切磋琢磨する中でこそ自己成長を実感し、生涯ともに高め合える貴重な仲間に出逢うことができるのです。このような青年会議所の魅力を感じていただくためには、私たち自身が説得力のある人財となることと同時に組織の結束を固め、ともに汗を流し、感動を分かち合える機会を共有することが大切であるのだと考えます。そして、一人でも多くの会員の感性を取り入れた青年会議所活動を、この地域の隅々まで有機的に張り巡らせ、さらに発展し続ける知多半島の明るい未来のために邁進して参ります。

 


健全な組織運営の確立

半田青年会議所が50年以上にわたり連綿と継続することができたのは、地域に必要とされ続けた結果にほかなりません。そして、何より私たちが必要とされ続けてきた背景として欠かせないのが、多くの諸先輩方が厳格な組織運営のもと、地域に貢献してこられたからです。これからも地域のために何ができるのかを議論し、1円も無駄にすることなく厳格に精査することで、より大きな効果に繋げて参ります。そして、めまぐるしく変わる社会情勢や法改正に対して柔軟かつ的確に対応し、常に社会に目を向け率先して行動できる組織を目指します。地域からの信頼、信用が生まれるからこそ組織も青年会議所活動の賛同者も拡大していくのです。今後も健全かつ厳格な組織運営を行っていくことを約束します。


より広く発信できる情報ネットワークの確立

私たちの運動は地域の人にどのように映っているのでしょうか。自分の家族、社員にはどのように私たちの活動は伝わっているでしょうか。私たちの活動を詳しく知っていただくことができた時、より多くの賛同を得られるのと同時に、地域における私たちへの認識を、より大きく変容させることに繋がると考えます。

ただ発信するのではなく、より詳しく、より魅力ある発信をしていくことが大切です。

そのためには、今以上に地元の広報紙や新聞などのマスコミと積極的に関わりをもち、私たちの運動を発信していく必要があります。地域の人びとはどのような媒体で情報を得ているのかを知ると同時に、私たちがより魅力のある発信方法を知り、効果的に発信することで、一人でも多くの方に賛同していただき、私たちの運動がより強固なものとなるのです。そうすることで青年会議所活動が知多半島の隅々まで発信されるのです。発信された活動は必ずや地域社会から共感を得て、明るい知多半島の未来へと繋がっていくことでしょう。


自らが地域の模範となる人財の育成

私たちは、地域をより良くするために多くの時間を使います。その時間を正会員の更なる成長のためにも使うべきであると考えます。そうすることで、明るく心豊かな地域を創造するために、情熱みなぎる地域の先駆者としてリーダーシップを発揮できる人財となります。そして、青年会議所の運動の輪をさらに広めるとともに、自分自身の資質向上に対して積極的に取り組む人財となるのです。

私たちはこの地域の事業主が多く、業種も様々で、お互いに高め合うことで、経営者としても能力の向上に繋げることが出来ます。私たちの能力が向上する事で、組織の可能性が広がり新たな方向性が見出され、それが更なる個の成長を手助けするといった好循環を生み出します。個と個の繋がりが強固となればなるほど、より力強い行動力のある組織が生まれます。

しかし、自ら行動しなければ、黙って口を開けていても誰も餌を口に入れてはくれません。今一度、青年会議所に入会した時の気持ちを思い出してください。私たちの胸についているJCバッチは誰かに無理やりつけられたものではありません。私たちの周りには成長の機会がたくさん溢れています。それを捕まえるのは自分自身なのです。少しだけ背伸びをして活動をしてみませんか。そうすれば、必ず自己の成長へ繋がるはずです。正会員の能力向上が、半田青年会議所の組織としての向上に繋がり、明るい豊かな社会の実現への近道であると確信しています。「俺もあの人みたいになりたい」そう思ってもらえる素晴らしきリーダーとなり、この地域を牽引していきましょう。


最後に

半田青年会議所には半世紀以上の歴史があります。先輩諸兄が作り上げてきたこの団体は、この地域に数多くの強い影響を与え続けてきました。そんな歴史と伝統を大切にしつつ、新たなことに挑戦していきます。そして、明るい豊かな社会の実現と自己の成長につなげるために、過程を大切にお互い切磋琢磨し、しっかり話し合い事業を組み立てて参ります。たとえ失敗したとしても、失敗として終わらせないことが大切であり、しっかり検証をすることで後世に残していくことが可能です。次に挑む際に活かすことができれば、その失敗は結果として大きな財産となります。そして、一つの事に仲間と取り組む重要性や意義を互いに理解し行動していけば、道は必ず開けると信じます。仲間ともに、同じ目標に向かって取り組んだ時の喜びや感動、達成感はとても大きなものです。個人の成長により、地域がより良くなるよう一つひとつ改善成果を積み上げ、目的達成の手法を見つけ、知多半島を更なる明るい豊かな社会へと、そして活気みなぎる地域へと導く運動を行って参ります。そして失敗を恐れず積極果敢に行動していくことを約束いたします。