公益社団法人 半田青年会議所

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理事長所信

第52代理事長 榊原 貴博

2015年理事長 榊原 貴博

はじめに

酒・酢・味噌・溜に代表される醸造業が盛んな知多半島という地域に、半田青年会議所が設立されて50年が経ちました。この知多半島は、半島という地形的な問題を抱えながらも、農業・漁業・製造業・観光業など様々な産業が存在することや、半島の中央を南北に結ぶ有料道路など道路事情が良いことからも住みやすい地域です。そこで盛んな醸造業、特に日本酒の製造工程は、複雑で手間がかかり創造性に富んでいると言われています。精米に始まり麹造り・酒母造り・仕込みという複雑な工程において、高度な技術、知識や経験が求められ、そこに自然の力も加わり日本酒は誕生します。長い間受け継がれてきた醸造技術は、青年会議所活動に似ています。地域の抱える様々な問題から課題を抽出し、その課題解決に向け議論を重ね、知識や経験をもとに創意工夫をし、考え抜いた事業を実施します。その影響は、発酵のように、時間をかけてゆっくりと化学反応を起こして、1つの結果へと繋がります。そのような活動が、一年一年脈々と受け継がれてきた歴史は、醸造に相通じる部分もあるのではないでしょうか。
これまでの歴史を振り返り、半田青年会議所がおこなってきた地域貢献として、多くの人財をこの地域に輩出してきたことが挙げられます。50年もの間、「明るい豊かな社会」の実現に向けて、ひたむきに取り組んでこられ、地域のリーダーとして、地域の魅力の発展や、課題解決に向けて行動されてきた先輩諸兄は、我々の誇りです。今後も地域のことを考え、率先して行動できる人財を輩出する組織であり続けるのは、半田青年会議所の責務ではないでしょうか。51年目の一歩を踏み出す本年、まず我々が、自ら地域の問題を見つけ、課題の抽出とその対応策を検討し、積極果敢に行動できる人財となるために、自己をさらに向上し続けて行くことが必要です。一人ひとりがJayceeとして今以上に成長できたとき、この地域の未来はさらに明るいものとなるでしょう。我々にはその力があると信じております。


協働から始まる地域主権

昨年発表させて頂いた「50周年の未来ビジョン」において、住民主体の地域をつくることを地域主権ビジョンとして提案させていただきました。本年はその中から、住民・行政・各種団体との繋がりを深めるという点を見据えた事業を展開してまいります。この地域の直面している課題は多岐にわたります。そして、時間の経過と共に変化していきます。それらの多くは、誰かに任せておけば解決するというものではありません。だからこそ、協力し活動をする協働意識が必要になります。まちづくりを考えたとき、協働により住民・行政・各種団体が一体となることで、効果は早くそして高くなるでしょう。協働でなければ解決できない問題もでてくるでしょう。そのためにも信頼関係を深め、お互いを尊重し助け合うことを意識する必要があると考えます。まずは共に活動できることを考えましょう。地域の課題から優先順位の高いものを抽出し、お互いに助け合える仲間と共に、解決に向け行動してみましょう。同じ目的を持って行動できたとき、信頼と共に繋がりが深まっていくのです。それにより、住民主体の地域に近づいていくのです。


地域で育てる青少年の未来

次世代を担う青少年はこの地域のたからです。その青少年が健全な道を歩み続けることのできる環境づくりは、我々が目指す青少年の未来ビジョンです。子供たちを教え育てていくとき、家庭と学校にはそれぞれの果たす役割があり、家庭における子育てと、学校における子育ては異なっております。そして、それぞれだけでおこなえる子育てには限界があります。だからこそ、家庭・学校に地域を加えた3者が共に連携することにより、地域全体で子供たちを育てるという意識を高めていく必要があります。ときには家庭の一員として、ときには地域の一員として、自分たちだけでおこなうのではなく、多くの地域の人と協力しながら、そして、その人達が、これからも続けていきたいと思えるような事業をおこないましょう。誰かが続けていたものが、皆で続けていくものになり、最後には続いていくものになる。そんな事業がこの地域に根付いたとき、子供たちを地域全体で育てることに繋がるのです。


知多半島の地域力

半田青年会議所は1市5町を活動エリアとしておりますが、知多半島には他に4つの青年会議所があり、自分たちの住む地域のために活動している同志が大勢います。その力が集まったとき、それぞれの地域だけでなく、知多半島という大きな範囲に影響を与える力に変わります。各市町の抱える課題を広域的に判断することもできるでしょうし、広域的な課題に取り組んでいくこともできるでしょう。5つだからできること、そんな事業を共におこなうことで同志の結束をさらに強めていきましょう。そして、今後も継続的に力を合わせられる機会に繋げていきましょう。その力の可能性の先にあるものは、この地域をさらに強くできるのです。


未来に繋がる情報発信

ホームページにSNS、情報を発信するツールは世の中に多く存在します。それらのツールをどのように使って発信をするかも大切ですが、もっと大切なのは何を発信するかではないでしょうか。情報は必要としている人のところに、必要なときに届くから価値があるのであって、ニーズやタイミングを外れた情報は、価値のないものに変わってしまいます。過去の事業を通じてできた多くの人との繋がり、事業のPRにおいて様々な方法で情報を発信してきた経験、それらを戦略的に活かし、積極的な姿勢で伝え続けることで、発信の効果を高めることは十分に可能です。伝えるべき我々の魅力はまだまだあるはずです。運動の発信を通して共感者の輪を広げていきましょう。


地域における国際の機会

移動手段の発達と共に、世界は狭くなってきています。現に日本を訪れる海外の方の数は、2003年に521万人でしたが、2013年に1000万人を突破しました。国として、2020年までに2000万人を目指すという目標を掲げており、これからも増加していくでしょう。そんな時代だからこそ、国際組織である青年会議所にできる機会の提供はまだまだあるはずです。昨年、半田青年会議所は国際アカデミーという大変貴重な機会を頂き、身近に世界を感じることができました。そして、国際交流が地域に与える影響の大きさを体感できました。国際アカデミーでできた新たな繋がりや、姉妹JCとの繋がりを活かして、この地域の中で世界との距離を縮められ、国際を身近に感じられるような活動をおこなっていきましょう。そのことが結果として、知多半島の魅力を世界に発信することになるのです。


公益社団法人としての組織

長年、公益団体として活動を続けてきた半田青年会議所が、制度改革を期に公益社団法人となって1年以上になります。今後も公益社団法人であり続けるために、今まで以上に公益事業を意識した組織運営が必要になります。だからといって、組織として大きく変わる必要はありません。我々が今までおこなってきたことが、間違っていたわけではないのです。ただ、過去を理解した上で、時代にあった形で変化させていく必要があります。1つ1つの行動に対して、今おこなっていることの意味を考え、何故おこなうのかという理由が明確になったとき、行動の価値は高まります。変えないところと変えるべきところを明確にし、組織として進化していきましょう。長く続いて行くのは、そんな組織ではないでしょうか。そのことを皆が理解し活動に繋げたとき、さらに強固な組織となるのです。


魅力溢れる力強い指導者

JCの魅力とは、一人ひとりのJayceeとしての魅力が集まって生まれるものであると考えます。JCの魅力がこの地域に広がっていったとき、我々の同志は必ず増えるでしょう。新しい同志の持つ新しい魅力は、JCの魅力をさらに高め、同志の輪はさらに大きくなり、この地域に大きな影響を与える力となります。そのためには、まず我々が自ら考え行動する経験を通して、個人を今以上に成長させる必要があります。入会した動機も違えば、入会後の経歴も違いますが、何か魅力を感じているからこそJC活動を続けているのではないでしょうか。個人として持っている魅力は、自己の成長により大きくなっていきます。成長し続けることで、さらに大きな魅力へと育てていきましょう。我々の成長は、この地域の未来のために必要であるという覚悟と自覚を持って、力強く活動していきましょう。


むすびに

Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever.
この言葉は、マハトマ・ガンディーの残した言葉の1つです。直訳すると「明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ。」となります。この言葉と初めて出会ったとき、私自身とても共感ができました。人生に終わりがあるというのは、全ての人に平等です。ただ、人生の過程は人それぞれ違います。いざ終わりを迎えるとき、誰もが後悔はしたくないと考えるでしょう。毎日を明日死ぬかのように生きるということは、いつ終わりを迎えても後悔しないように、毎日を大切に生きなさいということになるでしょう。そして、人は学ぶことによって成長します。逆に学ぶことをやめたら成長はありません。永遠に生きるかのように学べとは、成長するためには学び続けなさいということでしょう。
JC活動も同様です。40歳までという終わりがある以上、後悔をしないよう、毎日を大切に活動していくべきですし、活動していくためには、常に学び続けて、自己を成長させ続けていく必要があります。様々な機会を提供してくれる青年会議所活動を通じて、自己を成長させ続けましょう。それが、我々自身が率先して行動する人財となるために必要なことなのです。1つの波紋は小さいものだとしても、数多くの波紋が重なり合うことで、大きな波となりこの地域に拡がっていくでしょう。その波は、地域からも人財を生み出すことに繋がり、率先して行動する人財溢れる地域となるでしょう。自分の子供たち、そしてまたその子供たちの世代が、安心して暮らせる地域、住み続けたいと思える地域として、次世代にバトンを渡すことができるのではないでしょうか。