理事長所信
第56代理事長 曽根 香奈子
基本理念
誰もが輝く地域共生社会の創造
スローガン
心に華を
~想いを笑顔に写して未来へ~
基本方針
そこに咲く地域の魅力
感謝の心を育む青少年育成
志を同じくする同志の拡大
伝統の想いを未来へ
SDGsを地域へ推進
ブランディングの確立
盤石な組織運営
輝くJAYCEEでいるために
はじめに
立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花
人としての姿を花にたとえて形容する言葉。
私は今どんな「人」としての姿でいるでしょうか。
入会から9年もの月日が経過し、その間には妊娠、出産、育児等人生において様々な局面を青年会議所活動とともに過ごしてきました。大学卒業後、教員として働き、その後家業へ入社をすることになりました。当時は学校現場しか社会を知らず、世間知らずの私に会社経営が務まるのか不安を抱えているときに、2011年にご縁を頂き、半田青年会議所へ入会しました。当時は3人目の妊娠、出産があり積極的に活動に参加することができない中、活躍する仲間を見る度に、その姿に共鳴し、徐々に活動をともにできるようになり、青年会議所活動にのめりこんでいきました。活動に参加できるようになったころから、この団体には多くの機会があることを知り、また皆に支えられながら様々な挑戦を繰り返していく中で、責任や覚悟を持つことができ、自身を大きく成長する機会を頂きました。
現在の知多半島では、少子高齢化や生産年齢人口の減少が進み、働き方改革が浸透し、地域を取り巻く環境も刻々と変化しています。この地域では小学校へ進学した子どもを授業後に預ける所が少なく、また預け先の費用も高額なため、働きたいと願う女性が多いものの、女性が社会で活躍するには、自身を取り巻く環境に左右されてしまいます。1億総活躍社会と言われている現代では、政府が地方創生を打ち出しており、その中で少子化対策がカギとなると言われています。また同時に親世代の働き方改革も行わなければなりません。性別に関わらず家庭・職場・地域で誰もが活躍でき、輝き続けられる社会を実現させることがこの地域の更なる発展に不可欠であると考えます。そのためには、困難な状況、環境、立場に置かれても、一人ひとりがお互いに認め合い、尊敬しあう社会を創らなければならないと考えます。そして、この地域が今以上に活力ある社会になるためには、誰もが何事にも挑戦できる環境にしなければなりません。誰かのために、何かのために日々努力している人、挑戦し続けている人は輝いています。輝く人がこの地域に多くなれば、この地域はより活性化し続け、多くの人々が笑顔溢れる社会へと発展するでしょう。
今後、笑顔溢れる社会へと発展するために、誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合い、人々の多様な在り方を相互に認め合う、一人ひとりが輝き続ける地域共生社会を創造してまいります。
そこに咲く地域の魅力
私たちの活動エリアには地域に根差したたくさんの魅力が存在しています。魅力ある地域として今後も発展するためには、そこに携わる地域住民の想いを若い世代の住民が継承する必要があります。2016年に半田青年会議所は、ハナノヒカリプロジェクトを始めました。その後2018年には、住民・行政・各種団体・企業と連携しさらに魅力あるものになりました。一人の住人の想いから始まったこの地域の魅力も、今では多くの住民を巻き込む壮大な地域の魅力へと発展しました。更に地域の魅力を発展させるためには、この地域の子どもたちに地域で活躍する大人の姿を見せる必要があると考えます。子どもたちが様々な経験をすることは、これから生きていく過程においてかけがえのない財産となり心に刻まれるからです。学校教育だけではなく、子ども同士や大人とのつながり家族とのつながりが人格形成に大きく関わります。地域の魅力を継承している大人の姿も地域の魅力であり、子どもたちも地域の魅力に触れながら実体験をすることで、地域の未来を継承していきます。
感謝の心を育む青少年育成
わんぱく相撲知多半島場所は本年で3回目を迎えます。一瞬の取り組みから勝敗がつき、勝つ側にも、負ける側にも心打たれるものがあるはずです。ぶつかり合うときや投げ飛ばされるときには身体に痛みを生じ、勝敗に対して嬉しさ悔しさがにじみ出ます。心豊かにたくましい日本人になるとともに、感謝の心を持つことの大切さを、本事業を通じて育みます。私たちはこの日本古来の神事や祭りである相撲が育んできた魅力を再認識し、わんぱく相撲知多半島場所第3回大会を開催し、相撲を通じて敬意と礼節そして「恩」を感じることができる子どもたちを育成してまいります。
志を同じくする同志の拡大
私たちは、設立以来力強く運動を展開してまいりました。さらなる運動を行うには私たちと同じ考え、志を持つ同志を増やしていかなければなりません。その同志を増やすためにはただ勧誘をすればよいというものではありません。まずは自身が青年会議所を熱く真剣に語ることができるように成長するべきです。そして青年会議所活動の魅力を語り、地域の隅々に伝播することが真の拡大につながるのではないでしょうか。大切なことは、自身の魅力を磨き、輝くJAYCEEになることが必要なのです。すべては私たちの魅力次第です。そして私たち輝くJAYCEEが身近な人、関わるすべての人に青年会議所の魅力を発信し、志を同じくする同志を増やしましょう。
伝統の想いを未来へ
平成の時代は、30年の節目を迎え、幕を閉じ、新たな時代が始まろうとしています。半田青年会議所も1965年4月4日に設立し、本年で創立55周年の節目を迎えます。「明るい豊かな社会」の創造を志に掲げ、設立より半世紀もの長きに亘り先輩諸兄が積み上げてきた絶え間ない努力・情熱・信念があります。そして今日に至るまでの55年間の関係者すべての皆様に感謝の念を持ち、私たちは熱き想いと伝統を受け継いできた半田青年会議所に誇りを持つ必要があります。私たちは創立50周年記念式典にて「50周年の未来ビジョン」の発表を行いました。今後、更なる飛躍をするために、半田青年会議所の「守るべきもの」を継承し、これからの未来に向けて半田青年会議所の歩むべき道を示します。また、これまで協力して頂いた先輩諸兄やお力添えを頂いた行政・諸団体の皆様とともに記念式典を開催します。そして、これまでの地域の方々に感謝の気持ちを形にするために、未来に向けて夢溢れる事業を展開し、これからの新たなる時代を地域とともに踏み出します。
SDGsを地域へ推進
半田青年会議所は2014年に日本青年会議所の事業である国際アカデミーを主幹し、知多半島に国際の機会を提供し、この地域に強烈なインパクトを与えることができました。この地域に国際の扉をひらき、地域と国際のつながりのきっかけづくりができました。私たち青年会議所は民間組織の中で唯一、国際連合マークを使用許可された団体です。その国際連合で2015年に採択された持続可能な開発目標SDGsは、発展途上国だけでなく先進国を含めたほとんどの国々に対し、2030年までに17の目標を定めた世界的な取り組みです。また世界中の誰もが関わることが可能で、経済・社会・環境をめぐる広範な課題に対し企業や個人が携わることのできる運動です。しかし、現在の知多半島でも、この取り組みを行っている企業はまだまだ少ないです。私たち青年会議所にできることは、この取り組みを地域へ発信し認知度を上げることです。さらに、SDGsをより多くの知多半島に推進するために、私たちの住み暮らすこの地域でも企業活動だけでなく、個人でも運動に取り組むことができるということを体験して頂きます。
日々の生活の中でもグローバルな視点を持ち世界の一員である意識を育成していきます
ブランディングの確立
半田青年会議所は設立以来、地域に対し多くの情報を発信してまいりました。しかし地域の隅々まで届いているでしょうか。いくら素晴らしい活動を行おうとも、この地域の多くの人々に周知されなければ、私たちの運動の効果は軽減します。しかしながら、最近のテクノロジーの発達によりSNS等のツールで個人や団体でも各々のメッセージを広く発信できる時代となりました。あらゆる世代に私たちの運動が発信できるよう、既存のホームページやSNSサイトを見直し、青年会議所としてのブランド価値が高まるよう、より洗練された幅広い広報の発信を展開してまいります。
盤石な組織運営
青年会議所の魅力の1つに修練があります。小さなことまで妥協することなく厳しく律することすべてが学びとなります。自身の今後の会社経営にも生かすことができると考えます。それらはすべて盤石な組織運営があるからこそ成り立ちます。
また、半田青年会議所は、公益法人格を取得し5年が経過しました。地域から信頼され、より質の高い公益な事業を今後も行ってまいります。公益団体としてコンプライアンスを遵守することはもちろんですが、地域のために何ができるのかを議論し、1円も無駄にすることなく厳格に精査することにより大きな成果をあげ、一人ひとりが組織を運営している個人投資者であるという自覚を持ち盤石な組織運営をしてまいります。
輝くJAYCEEでいるために
青年会議所に入会するときどんな気持ちで入会したでしょうか。入会するときに抱くことや求めるものは、人それぞれ異なります。青年会議所活動は、他人のため、まちのために、仲間と議論を交わし、判断し行動し、1つの運動を創り上げます。事業や担いを構築する過程で多くのことを学びます。活動を通して自身を一回りも二回りも大きく成長させてくれることが青年会議所活動の魅力だと私は確信しています。そして、活動する中で一生懸命何かのために行動できる人は魅力があります。自分のことより、誰かのために、行動できることが、実は自身のためになります。それこそが青年会議所活動の醍醐味です。
地域を見れば先輩諸兄の活躍を目にします。青年会議所活動は地域でも会社でも家庭でも様々な場面で先導者として常に前を向き、切り口を変え課題を解決し、責任と覚悟を持ち行動しなければならないのです。今の自分は会社や家族に、自信を持って一生懸命活動し、様々な場面で決断し、責任と覚悟を持てているのでしょうか。「人は人によって磨かれる」という言葉があります。魅力あるJAYCEEでいるために、誰かのために何かのために活動しよう。そんな姿でいる人は誰もが羨むほど輝いています。
まずは自分自身を見つめ直し、自己を振り返り、魅力あるJAYCEEでいるために、感謝の想いを覚悟に変えて活動していきましょう。それが活動するにあたり快く送り出してくれる家族や会社への恩返しです。
結びに
「置かれた場所で咲き誇る」という言葉があります。置かれた場所こそが、今の私の居場所なのです。青年会議所活動は、単年度制の役割の中で活動します。自分自身が選ぶのではなく、与えられた役割で活動します。その際に必要なことは覚悟を持ち取り組むことです。自らが選んだことをやるのではなく、与えられたものに挑戦することで自身を大きく成長させてくれます。一生懸命活動することで自身が感じることや学ぶこと、そして見る景色や見える景色が変わります。それは決してお金では買うことができないものであり、それこそが青年会議所活動の魅力であります。
2019年度理事長職をお預かりするにあたり、これも1つ私に与えて頂いた挑戦の機会です。私は3人の子どもを持つ母親でもありますが、どんな立場であっても、誰もが輝き続けられる地域共生社会を創造するため、一人の「人」として感謝の想いを覚悟にかえて青年会議所活動へ挑戦をします。
私が大切に思うことは、花は自らが選んで種まきされるのではなく、どんな花の種も置かれる場所を選ぶことができないです。しかし、置かれた場所で咲くことができない花はどこの場所でも咲くことができません。まずは置かれた場所で咲き誇ることが大切です。一人ひとりが華やかに咲き誇るよう活動に切磋琢磨しながら行動し、1つでも多く心に華を咲かせられるよう邁進してまいりましょう。