公益社団法人 半田青年会議所

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理事長所信

第57代理事長 加藤 大将

基本理念

希望溢れる持続可能な地域の創造

スローガン

TRUE MIND
~真の心が創り出す1市5町の未来~

基本方針

地域の特色を活かした未来の創造
次世代に必要とされるグローバルな人材の育成
国際的なつながりによる持続可能な地域社会の実現
共感を生むビジネスJAYCEEの拡大
JC運動の効果を高めるJCブランドの発信
盤石な組織と精度の高い運営の確立

理事長所信

令和を迎えた新たな時代。新時代の幕開けは、人や地域に前向きな変化や創造への期待感をもたらします。この新しい時代を生きる私たちに何が求められ、地域や未来に生きる人たちにどんな夢と希望を与えることができるのでしょうか。どんなときでも、青年経済人たちの手と心によって、時代や地域が創られてきました。高い志を持って「青年会議所もある時代」から「青年会議所しかない時代」へとJC運動の価値を高め、いつの時代もJAYCEEが地域の先頭に立ち、先導することが重要です。そのためにも、まずは、私たちの住み暮らす故郷を心から愛し、明るい未来を共に創ってまいりましょう。そうすれば、JAYCEEの力は「希望」となり、地域に必要とされる団体になると私は確信しています。

はじめに

私が小学生のとき、父は、不思議な場所にたくさん連れて行ってくれました。そして、その不思議な場所は、小さかった私を少しだけ大きくしてくれました。私は、学校では学ぶことができない経験や機会を、その不思議な場所から得ることができたのです。不思議な場所の住人たちは、地域やそこで住み暮らす人たちのために、時には日本を離れ海外の地まで赴き、自分たちの運動を展開させていました。そんな不思議な場所が青年会議所だったのです。私は、青年会議所の影響を受け、少年期のころから、いつかは社会や地域のためになることをしたいと強く思うようになりました。一つの事業を成功させるために、多くの時間を費やし、多くの大人たちが協力し合う、そんな青年会議所で活躍する父の姿を見て、私は感銘を受けたことを記憶しています。きっと、今の私は青年会議所に所属していた父や先輩の背中を追いかけているのかもしれません。
私が半田青年会議所に入会した翌年の2014年から2019年まで、国際青年会議所や日本青年会議所、愛知ブロック協議会への出向の機会をいただき、多くの事業や会議に携わり、半田青年会議所の活動のみならず、青年会議所が持つ日本全国、世界各国に広がるネットワークを存分に経験させていただきました。これまでの様々な学びや経験で、幅の広いものの見方や事業の構築の仕方、地域へ対する想い、人の感情や様々な考え方、価値観、立場、状況を見据えた相手の立場に立ってものごとを考えることなど、半田青年会議所に入会する前の自分にはなかったものを身に付けたと感じています。また、青年会議所のクリード後文にある、「人間の個性はこの世の至宝であり、人類への奉仕が人生最善の仕事である」これは青年会議所の信条であり、この言葉から、自分を生かすためには人を活かすことなのだと気付かせていただきました。これまでの様々な学びや経験を活かし、地域を自分ごとのよう捉えられる意識を育み、実行することができれば、必然と何が必要で何をおこなえば良いのか、答えが見つかると考えます。2020年度は、今までの貴重な経験と知識を与えていただいた半田青年会議所に感謝すると共に、その恩を返すべく、正会員へ気付きや学びの機会を多く提供していき、1市5町の住民、行政、企業、各種団体を巻き込み、英知と勇気と情熱を持って、様々な地域の問題を解決できる活動や運動を広げてまいります。そして、確かな根拠と信念を持った私たちが、眩しすぎる未来を示し、希望溢れる持続可能な地域の創造を実現してまいりましょう。

地域の特色を活かした未来の創造

私たちの住み暮らす地域は、四季折々で、里山や海に囲まれ、自然の恵みによって農業や漁業を中心に栄え、伝統文化や歴史的な地域資産や偉人などの多くの魅力を育んできました。しかしながら、この地域に住み暮らす人たちでも、身近にある地域の素晴らしい多くの魅力に気付かないものです。更なる魅力溢れる地域を後世へ残していくためには、今まで以上に地域の人たちにその良さを知っていただき、故郷を愛する気持ちを高めていくことが必要です。まずは、この地域に住み暮らす人たちに、地域の魅力の素晴らしさを知っていただきます。どんなに素晴らしい魅力があっても、それを知らなければ故郷を愛する気持ちは高まりません。この魅力を知っていただき、気付いてもらうためには、地域の良さを再認識したり、体験したりしていただき、今ある魅力を地域住民と共により良いものへと変えていくことが重要です。そのためにも、私たちが地域の先頭に立ち、地域の良さを伝え、今ある魅力をより良いものへと進化させ、新たな魅力の発掘へとつなげていく必要があります。そして、この地域の新たな魅力を幅広く発信していくことができれば、それは地域の新たな財産となり、魅力溢れる持続可能な地域へと進化をしていくと考えます。愛する地域のために、地域の特色を活かした未来の創造をしてまいりましょう。

次世代に必要とされるグローバルな人材の育成

私たちの愛する地域では、数多くの問題を抱えながら、日々の暮らしを営んでいる人たちがいます。その問題の一つに、労働力となる人材の不足があげられるでしょう。この地域の企業においても多くの悩みが人材不足と言えます。私たちの活動する地域では、人口流出や少子化が進み、圧倒的に人材が不足するなかで、外国人労働者に対するニーズが高まっています。半田市においては、外国人住民が増加し、外国人を雇用する企業の割合が高まってきました。まさしくグローバル化が私たちの日常に訪れているのです。しかし、私たちの地域は、グローバル人材への対応ができているのでしょうか。グローバル人材とは、複数の国をまたがるビジネスにおいても成果を出せる人材のことで、特に語学力や異文化理解をはじめとしたコミュニケーション能力が重視されています。海外市場を相手にできるグローバルな人材の採用や育成を課題として抱える企業も今後多くなり、そのニーズは年々増加傾向にあります。まずは、異文化への理解とコミュニケーション能力を備え、将来ビジネスで通用する語学力を持つ優秀な人材を確保し、次世代に必要とされるグローバルな人材の育成をおこなう必要があります。未来に生きる人たちに対し、今の地域の現状を伝え、どんな人材が今後必要となっていくのか地域未来ビジョンを定め、変化の激しい現代社会に対応できるグローバルな人材を育成してまいりましょう。

国際的なつながりによる持続可能な地域社会の実現

2015年9月の国連サミットで、持続可能な開発のための2030アジェンダにて記載されたSDGs(持続可能な開発目標)が、より良い地域や社会を築くために採択されました。これまでに半田青年会議所では、1市5町の地域の問題を抽出し、数多くの事業を展開してきました。その事業で定めた背景や目的が、まさしくSDGsそのものなのです。2019年度では、そのSDGsを住民、行政、各種団体、企業に対して推進運動してきました。しかし、推進運動だけでは地域の問題は解決されないのです。2020年度は、推進運動からSDGsを軸とした事業実施へと発展させ、私たちだけではなく、地域住民を巻き込んで地域の問題解決へとつなげていくことが必要であると考えます。私たちが日頃生活をしているなかで、SDGsは身近に存在し、私たちの住み暮らす地域の問題はSDGsが分かりやすく示しているのです。まずは、地域に住み暮らす人たち一人ひとりの意識の変革と、自らの行動が地域の未来を担っているという当事者意識を持っていただきます。そうすれば、SDGsそのものである地域の問題は、私たちのおこなう事業や地域住民の協力で解決していくと考えます。次に、私たちは国際的なつながりを持つ組織であり、希望すれば誰でも国際の機会に触れることができます。この国際の機会は、私たちが自分たちの地域だけでなく、他国に目を向ける絶好の機会なのです。地球という大きな観点でみれば、私たちは、相対的に恵まれた生活をしているのは確実です。それは、私たちの地域全体にも言えることなのです。自国だけではなく、私たちにも身近にできることや持続可能な取り組みから国際的なつながりを活かし、SDGsという手法を活用して、持続可能な地域社会の実現を目指してまいりましょう。

共感を生むビジネスJAYCEEの拡大

半田青年会議所は、55年に亘り地域や社会で活躍するリーダーを輩出してきました。青年会議所は、明るい豊かな社会の実現に向けて、同じ志を抱き、共に活動する正会員一人ひとりの魅力が集結した団体なのです。今後もそんな魅力が集結した団体であり続けるためにも、共に活動する仲間を増やすことが重要です。そのためにも、今の正会員全員が、会員拡大をしなければならない理由を理解し、会員拡大への当事者意識を持って行動に移していく必要があります。そして、2018年度に日本青年会議所の定款にビジネスの機会が明記されました。まさしく、ビジネスをキーワードに会員拡大をするチャンスなのです。そのためにも、組織としては、ビジネスをキーワードに新たな風を入れ、入会説明会には、ビジネスセミナーを実施し、正会員同士でビジネス交流もおこなえる組織へと変えていきます。私たちは、青年会議所に入会した後の活動で、青年会議所に入会したメリットを知ります。何をやっているか外からは見えない団体に、魅力を感じることはできません。何か一つでも良いから、半田青年会議所のアイデンティティを持ちましょう。今の青年経済人が求める青年会議所のあり方を徹底的に追及していきましょう。きっと、私はその答えの一つにビジネスがあるのだと考えます。青年会議所の会員の約9割は経営者もしくは将来経営者になる人です。JC活動は地域貢献を目的としていますが、その活動の様々な場面で、経営者として活かすことのできる知識や人脈、経験を得ることができます。加えて、経営を学べる場を創出し、ビジネスの観点で様々なセミナーを企画し、ビジネスとしての学びや経営者として成長できる機会を増やすことで、この地域に住み暮らす経営者の立場の青年は、自ずと青年会議所に対する興味を抱きはじめ、青年会議所の存在価値が生まれるのでしょう。そして、共感を持つ正会員が増えれば、運動は推進力を増し、持続可能な組織へと発展していくことができます。まずは、正会員一人ひとりが、身近な青年経済人に対し積極的に声を掛け、JC活動の魅力を伝えることから始め、共感を生むビジネスJAYCEEの拡大を目指してまいりましょう。

JC運動の効果を高めるJCブランドの発信

地域ブランドとは、地域に存在する自然、歴史、文化、食、特産品、産業などの地域資源の価値を高め、他の地域との差別化を図ることにより、市場において情報発信力や競争力の面で比較優位を持ち、地域住民の自信と誇りだけでなく、消費者等に共感、愛着、満足度をもたらすものであります。そのなかで、半田青年会議所のブランドとは、事業などを構築する正会員の価値を高め、他にはない半田青年会議所オリジナルを発信し、地域内外の人たちから共感を得るものです。そんな半田青年会議所オリジナルな事業を立案し計画していても、参加者が少なければ、それは伝える先を失い、意味をなしません。情報過多社会のなかで、ホームページやSNSといった情報を発信するツールは世の中に多く存在します。そのツールをどのように活用し発信をするのかを学び、最も効果的な手法を選択することも大事ですが、もっと大事なのは、何を、どのように、どのタイミングで発信するかではないでしょうか。情報は必要としている人のところに必要な時に届くから価値があり、ニーズやタイミングが違えば、価値のない情報となってしまいます。私たちは、これまでに数多くのSNSを活用し、事業を発信してきました。これまでの経験や戦略をうまく活用し、発信の効果を高めていくことは可能です。半田青年会議所でしかできない地域のニーズに見合った、誰もが欲しくなる情報を発信していき、更にJC運動の効果を高めていきましょう。そして、多くの人的ネットワークを持つ青年会議所ならではの仕組みを活用し、様々な企業とパートナーを組み、幅広く半田青年会議所のブランドを発信してまいりましょう。

盤石な組織と精度の高い運営の確立

組織を運営する際、盤石な基盤を整えていることは必要不可欠です。私たちのおこなう事業は、正会員からの会費収入がほとんどの財源になっており、その収入をどのようにして事業として形にし、地域に還元できるのかは、事業構築者だけでなく、客観的に判断する第三者的視点も必要であると考えます。また、精度の高い運動を構築していくには、精度の高い運営基盤が必要であり、運動を発信する側とそれを支える側が共にレベルアップしていく必要があります。組織とは、個の結集であり、組織力を高めていくには一人ひとりの主体的な参画と正会員同士の深い交流が必要不可欠です。自分一人のために活動するのではなく、多くの正会員で意見をぶつけ合い理解をし合うことにより、信頼関係と組織の更なる強化につながります。そのような組織こそが、力強い運動を展開でき、地域の発展のために取り組んでいけるのだと確信しています。ここ近年、国内の青年会議所のなかで、法人格が公益社団法人のために様々な理由で活動実施に苦しんでいる青年会議所が多く存在します。私が、半田青年会議所に入会した2013年。この年に半田青年会議所は、社団法人から公益社団法人へと法人格を移行し、公益に寄与する事業を主としておこなう団体として生まれ変わりました。公益社団法人は、厳格な法人運営が求められると共に、移行した後も、認定基準を維持し続けなければなりません。法人格移行から6年が経過し、機動性の高い一般社団法人か、あるいは優遇は多いが規制も多い公益社団法人か、活動目的や組織の規模など総合的に考えて、本当に正しい選択だったのか見直し、法人格について今一度検討し、組織と地域の中長期的な変化も鑑み、検証することが必要な時期にきていると考えます。ベストな答えを出し半田青年会議所として、この地域に住み暮らす人たちのために、盤石な組織と精度の高い運営を確立してまいりましょう。

結びに

「おい、孫よ!
カッコいい男でいるか?現状維持では真赤になるぞ。
喜びのタネはまいているか?明日咲くつぼみは大切にしているか?
先の読めない男ではあかんぞ。」

これは、亡き祖父が書にしたためて、私に遺してくれた言葉であります。この言葉は、一人のJAYCEEとしても一緒だと思います。私は半田青年会議所に入会し、自分自身を見つめることや自分磨きをすること、自分のことだけでなく他人を思いやる心、現状のことも大切だが未来に向けて行動すること、自分が生まれ育った故郷に対しての想いを表現することなど、JC活動において多くの学びを得ています。人は学ぶことによって成長をするのです。学ぶことを止めたら成長も止まります。この青年会議所での機会は、人を成長させ、時には世界ともつながる大きな力を与えてくれています。青年会議所は40歳までという年齢制限がある以上、1年1年、目的意識を持ってJC活動に取り組み、40歳までの青年期の貴重な時間を無駄にすることなく、常に学び続けて、自己成長へとつなげるべきであります。そして、JC活動では、活動地域のリアルなニーズを掴み運動を展開していかなければなりません。半田青年会議所にはそれを実行する使命と責任があります。様々な機会を提供してくれるJC活動を通じて、自己成長を続けてまいりましょう。そして、私たちの住み暮らす故郷を心から愛し、自らの手と心で変化をもたらし、故郷のために希望という力を全力で注ぎ、持続可能な地域を創造してまいりましょう。

愛する地域の未来のために 真の心で地域と向き合おう
希望溢れる持続可能な地域の創造のために