公益社団法人 半田青年会議所

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理事長所信

第60代理事長 加藤 大典

第60代理事長 加藤 大典

基本理念

夢と笑顔が溢れる地域の創造

スローガン

克己心 ~己に打ち克ち、挑戦し続けよう~

基本方針

  • 慶びを胸に伝統の継承
  • 世界に誇る地域の魅力発信
  • 社会で輝くビジネスJAYCEEの育成
  • 志を同じうする同志の拡大
  • 生きる力を育む青少年育成
  • 笑顔が溢れる持続可能な地域の創造
  • ドラスティックな組織改革
  • 未来を見据えた強固な組織創り

理事長所信

時代は今、VUCA(Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性))と呼ばれ、あらゆるものを取り巻く環境が複雑さを増し、将来の予測が困難な状況です。
我々は、時代の趨勢を見極め、時代に即した組織を構築し、自らの頭で考える力を持った人財になることで、先陣を切って市民を牽引していく必要があります。
我々の所属する青年会議所では、いつの時代も地域の将来を見据えて、常に最先端のトレンドや時代の先を行く情報に触れ、それらをいち早く組織に取り入れ、地域を先導してきました。そして、地域の課題を見つけ、解決プロセスを考案し、新しい価値を生み出す人財を育成してきました。これは青年会議所の強みであり、今まさにこれからの時代に必要とされる組織であると確信しています。

はじめに

私は小学校1年生から現在に至るまで、柔道をやっています。中学時代は学校の部活動だけでなく、地域のスポーツクラブにも参加し、テスト期間や長期休暇も関係なく、毎日毎日朝早くから夜遅くまで柔道漬けの生活を送っていました。練習内容は凄まじく厳しいもので、血と汗と涙が滲むような練習をしてきました。何度も逃げ出したい、と心で思っていましたが、中学時代の恩師に教わった言葉がきっかけで諦めずにやり続けることができました。その言葉が「克己心」です。どんなに辛くても、己の欲望や邪念に打ち勝ち、努力することの大切さと同時に目標を達成する喜びを教わりました。
私が柔道を通じて学んだ事は、青年会議所活動にも通ずるものがあると感じています。私は2018年に半田青年会議所に入会をいたしました。LOMの例会や事業だけでなく、愛知ブロック協議会や日本青年会議所本会へ出向をさせていただき、様々な発展と成長の機会をいただく中で、時には壁にぶち当たり、逃げ出したくなる場面もありました。しかし、柔道で学んだ言葉が、つらい時に私を支えてくれました。私はどんな時も「克己心」を持って、失敗を恐れることなく努力をしてきた結果、職種を超えた素晴らしい仲間と出会い、組織運営について多くのことを学び、確実に自分自身の成長に繋がったと確信しています。
私たち青年会議所メンバーは、様々な機会に対し「克己心」を持ち、努力をすることで、積極果敢な精神と行動力、人間力を身につけ、魅力的なリーダーとなりましょう。  

慶びを胸に伝統の継承

私が生まれ育った半田市の亀崎では、毎年ゴールデンウィークに亀崎潮干祭が開催されます。小学生の頃、友達と祭りに行き、潮の干いた浜に並ぶ華麗な山車を初めて見たときは、幼心に感動したことを覚えています。また、5年に一度開催され、半田市内10地区31輌の山車が集結する勇壮な祭りイベント「はんだ山車まつり」は、私の中でもひときわ輝いて強烈な思い出となっています。
「はんだ山車まつり」は、1979年に半田青年会議所の創立15周年の事業として開催されました。当時の先輩諸兄が様々な困難を乗り越え、多くの反対意見に立ち向かい、若き情熱と行動力を集結させ開催に至ったと聞いております。
「第九回はんだ山車まつり」は、新型コロナウイルスの発生により1年延期となりましたが、2023年コロナ禍を乗り越えた慶びを、市民一人ひとりと分かち合うために開催されます。私はこの伝統ある、先輩諸兄の汗と涙の結晶を、各種団体と協力し、慶びを胸に継承していきたいと思います。そして先輩諸兄のように、どんな困難があろうとも、半田青年会議所が一丸となって取り組んでいきましょう。

世界に誇る地域の魅力発信

私たちが住み暮らす知多半島は、里山や海に囲まれ、農業や漁業を中心に栄え、祭りなどの伝統文化、歴史的な地域遺産や偉人など様々な地域の魅力を育んできました。特に半田青年会議所の活動エリアの一つである半田市には、歴史と伝統に育まれた全国に誇り得る山車が数多く現存し、地域のシンボルとなっています。
私は山車組に所属していた訳ではありませんが、友達と出店に行き、親戚で集まって郷土料理を食べ、曳き廻される山車を見ることで、地域の魅力に触れることができました。
祭りは世界に誇る地域の宝であると思います。しかし、宝は存在するだけでは多くの人々に知ってもらう事ができません。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、日本の訪日外国人数は減少しましたが、2023年には航空需要が回復すると予測されています。私たちは今一度、地域の魅力を再認識し、観光資源としてより良いものへと進化させ、国内外から多くの人がこの地域にある魅力に触れ、知ってもらう運動を展開することで、地域経済の活性化を図る必要があります。半田青年会議所の国際ネットワークも活用し、世界中の方々に、誇りある地域の魅力を発信しましょう。

社会で輝くビジネスJAYCEEの育成

私は青年会議所で学んだ様々な知識を会社に持ち帰り、会社を発展させてきました。青年会議所では組織運営だけでなく、ビジネススキルを高める機会が沢山あります。メンバー全員が与えられるビジネスの機会をチャンスと捉え、積極的に経験を積み、知識や人脈を広げ、自分を磨くことで社会の中で輝き、社会の中で一目置かれる存在となる必要があります。
あなたはなぜ、なんのため、誰のために青年会議所活動をやっていますか。
まずは、個々の最上位目的を明確にしましょう。そしてせっかくやるなら、思いっきり楽しみ、思う存分成長しましょう。
私はこの地域に住み暮らす青年経済人が、ビジネスパーソンとして多くのことを学び、成長できる機会を増やしていきたいと考えます。青年会議所の可能性は無限大です。青年会議所をどのように活用するかは自分次第です。しっかりとした目的意識をもって青年会議所活動をすることで、人間力を高め、自分自身が輝くビジネスJAYCEEになりましょう。

志を同じうする同志の拡大

青年会議所において重要な運動の一つに会員拡大があります。組織を未来に向けて持続させるために、毎年新たな仲間を迎え入れ、会員数を増やし、共に運動をおこなっていく必要があります。しかし、青年会議所の会員数は2001年から2022年に約半数となり、現在入会3年未満の会員が全体の54%を占めています。また半田青年会議所も例外ではなく、これらの会員数の減少、入会歴の浅い会員の増加という課題を抱えています。
より良い地域を創るには、より良い運動を生み出すことが必要であり、より良い運動を生み出すためには、青年会議所の理念に共感した志を同じうする仲間と本気で語り合い、青年らしい情熱と力を集結させる必要があります。私は多くの仲間と共に切磋琢磨し、多様な考えの中で、よりインパクトある魅力的な運動を展開していきたいと考えます。
まずはメンバー一人ひとりが輝く魅力を持ち合わせ、半田青年会議所の理念や魅力、楽しさを再認識しましょう。そして自ら率先して行動し、夢に向かって挑戦し続けましょう。そうしたメンバーの言葉や姿が、まだ見ぬ同志の心に響き、会員拡大へと繋がると確信しています。

生きる力を育む青少年育成

いつの時代も子どもは未来につながる架け橋です。そして、そんな未来を担う子どもたちは、社会のグローバル化や急速な情報化、技術革新が目覚ましい変化の時代に対応すると同時に、いつ襲いかかってくるかわからない大雨や地震等による大規模な自然災害など、未曾有の事態が多く発生する当たり前が当たり前ではない世の中を、生き抜いていかなければなりません。
日本の青少年は、日々の生活の中で不安や憂鬱を抱えており、諸外国と比べて「自尊感情」が低く、主体的に取り組む人が少ないと言われています。青少年時期に体験活動(自然体験、社会体験、文化的体験)の機会を多く提供し、自らの力で考え、判断し、責任をもって行動する力を持つ青少年の育成が必要です。
子どもたちが主体的に取り組み、正しい知識と行動力を身につけると同時に、他者への思いやりや優しさ、いのちの大切さを学ぶ機会を提供しましょう。そして、この地域に未来を自らの力で切り拓く、生きる力を育んだ人財を増やすことで、明るい未来を創造していきましょう。

笑顔が溢れる持続可能な地域の創造

我が国日本には、労働問題・人口問題・農村問題など多岐にわたる社会問題が山積していますが、特に「少子高齢化」「人口減少」は、我々の住む知多半島においても加速度的に進行しており、それらによって引き起こされるさまざまな社会課題を抱えています。
私は医療・介護分野の仕事をしていますが、医療・介護現場においても、先ほどの課題に起因する人材不足、介護難民、介護離職などは、解決が特に急がれる問題と感じています。我々青年世代にとっても他人事ではありません。それらの問題はある日突然やってくる可能性があり、働き盛りである我々が、働きたくても働けなくなるリスクがあります。
半田青年会議所の活動エリアには、日本福祉大学を始めとする各種専門性の高い学校や公共施設が立地しており、課題を解決するポテンシャルを持ち合わせた地域です。我々は悲観的になるのではなく、まずは地域の課題や特性を整理し、地域が一丸となって課題解決に向け参画できる運動を展開することで困っている人を笑顔にしていきましょう。
「笑う門には福来る」という諺があるように、私も人の笑顔にはとても魅力があり、笑顔でいるだけで自然と人が集まり、幸福が訪れると思っています。この地域に住み暮らす、すべての人が笑顔で質の高い生活が送れるような仕組みを構築し、笑顔が溢れ、持続可能な地域を創造していきましょう。

ドラスティックな組織改革

かつての産業革命は、世界中の人々の暮らしや働き方に大きな影響をもたらしました。そして今、IoTやAI、ビックデータを用いた第4次産業革命が迫っています。私はワクワクしています。オンライン化がさらに進み、我々のライフスタイルがより便利で快適なものになり、企業としては、これまで人間が担ってきた労働はさらに自動化することで経済的なメリットをもたらすことでしょう。しかし同時に不安もあります。労働者間の格差は拡大し、失業する人が増えるかもしれません。その時、起こる社会課題は何なのか、その時、世の中に必要とされるスキルは何なのか。我々はそう遠くない未来をどれだけ想像できているでしょうか。
半田青年会議所は時代の変化を先読みし、常に新しい概念を提唱してきました。2021年ダイバーシティ&インクルージョンの実現に向けた運動を展開し、2022年にはDE&I×メタバースという、すべての人が主役になれる新しい世界を体験しました。今後デジタル技術とネットワーク技術を活用する流れは幅広い領域で加速し、さらなる変化を求められる一年と予測されます。2023年度は、さらにドラスティックな組織改革を行いましょう。事務局機能を抜本的に改革することで、今ある無駄をすべて無くしましょう。すでに、いつでも、どこでも議案を見ることができる時代です。今後はAIが議案をチェックし、ロボットが議事録をとることになるかもしれません。メタバースを活用することでエリアの概念が無くなるかもしれません。可能性は無限大です。半田青年会議所がますます必要とされる組織となるため、また自分の所属する組織にも還元できるように、我々は意識改革・行動変革を起こし、未来を想像し、積極的に挑戦していきましょう。

未来を見据えた強固な組織創り

2024年に半田青年会議所は創立 60 周年を迎えますが、いま、メンバー全員が先輩諸兄や地域住民に対して感謝の想いを持ち、その想いは届いているでしょうか。メンバー全員が一致団結して青年会議所活動ができているでしょうか。
半田青年会議所がいま活動できるのは、長きに亘って先輩諸兄が築き上げてこられた歴史と信頼、そして地域の方々との繋がりや歩みがあるからにほかなりません。我々は脈々と受け継がれてきた想いを胸に、地域のために行動し続ける必要があります。
2023年度は創立60周年に向け、メンバーが一致団結し、半田青年会議所をさらなる高みへと昇華させる1年であると考えます。
今一度、これら歴史が積み重ねた信頼と、地域の方々との繋がりが築かれてきた経緯に思いを致すことで、これを当たり前のものとすることなく、改めて先輩諸兄、地域の様々な団体との連携を強化し、繫がりをより確かなものとすることで、このまちに本当に必要とされる半田青年会議所となるべく強固な組織創りを行っていきましょう。

結びに

メンバーの中には、青年会議所のせいで家庭や仕事がうまくいっていない、青年会議所活動を家族や職場の方に理解してもらえないと考える人がいます。では、家族や職場の方に対して、青年会議所をやる目的や感謝の想いを常に伝えているでしょうか。
今、私たちが青年会議所活動に力を注ぐことが出来ているのは、周りのサポートがあるからです。家族や会社のサポートのおかげで青年会議所活動に邁進することができ、青年会議所のおかげで自身が成長し、家族や会社へ還元することができるのです。
私は大切な家族のため、子どもたちのため、いつも支えてくれている社員のため、青年会議所活動を通じて自分自身が成長し、家族や会社、地域に還元することで、大切な人たちの未来を、明るく豊かなものにしたいと考えています。

私の好きな言葉に「知之者不如好之者、好之者不如楽之者」があります。何事もそれを楽しんでいる人には敵わないという意味です。青年会議所には、自分の得意・不得意に関わらず様々な機会があります。すべての機会を、仲間と切磋琢磨して、楽しみながら笑顔と共に地域をより良くしていける組織でありたいと思います。

さあ、青年会議所を楽しむ覚悟はできていますか。
思いっきり楽しんで妥協なき瞬間を共に過ごしましょう!